全台オンラインHDF
当クリニックの透析装置は全台オンラインHDF対応です。
HDFとは、「血液透析ろ過療法(Hemodiafiltration)」のことで、通常の「血液透析療法(Hemodialysis:略称HD)」に補液をおこない、ろ過量(限外ろ過)を増やすものです。血液透析療法では除去しきれない老廃物(低中分子タンパク)を除去する能力が向上します。
そして、オンラインHDFは、透析液を補充液として使用するため、制限がなく、より多くのろ過をかけることができるため、多くの老廃物を取り除くことができます。
長期透析患者さんの合併症である関節痛や手指の痺れや痛み・下肢イライラ・痒みなどの予防と改善が期待されています。また、低血圧による透析困難症にも効果が期待されています。またこれらの装置は自動プライミング、自動返血機能を有しておりヒューマンエラーの軽減、透析液の清浄化が維持され、さらなる患者さんへの安全な透析治療を提供することが可能になります。
血液浄化器「リクセル」
血液透析療法を長く続けるに従い、透析では充分に除去できないβ2-ミクログロブリンと呼ばれる尿毒素が体内にたまっていきます。大量にたまったβ2-ミクログロブリンはアミロイドという物質をつくり、このアミロイドが腱や骨、関節に蓄積して、さまざまな障害(手根管症候群、骨関節痛、強度の掻痒など)を引き起こします。
「リクセル」は、その原因物質である「β2ミクログロブリン」を特異的に吸着して血液中から除去します。ダイアライザの上流に直列につなげて使用します。
超純水透析液
当クリニックでは、清浄化された「超純水透析液」を使用しています
オンラインHDFは大量の透析液を体に補充液として注入するため、厳重な水質管理が必要です。汚染された透析液が使用されると、細菌や、細菌が死滅することにより発生する毒素(エンドトキシン)が体内に入り、発熱や炎症などを引き起こしてしまうためです。
当クリニックでは、日本透析医学会が定める超純粋透析液の基準を満たすために、水道水を二重に濾過するRO装置を導入し、毎日行う消毒では全ての装置・配管が消毒されるようにシステムを構築しています。さらに細菌やウィルスを死滅・不活性化する熱水消毒を定期的に行っています。
生菌とエンドトキシン測定、溶血の原因になる塩素濃度の測定を行い、患者さんに安全な透析治療を行えるように、徹底した水質管理を実施しています。
安心・安全な電子カルテ・透析支援システムを採用
患者さんの状態を、治療ごと、そして長期にわたって診ていくためには、医師、看護師、臨床工学技士、栄養士をはじめとする多くのスタッフがそれぞれの視点に基づいた情報を共有することが必要です。
当クリニックで採用している電子カルテ・透析支援システムは、膨大な情報を一括管理。血液検査やレントゲンなどの検査結果を、ベッドサイドで患者さんに経時的にわかりやすくお知らせすることができます。合併症の早期発見・早期治療にもつながります。また、業務の省力化・効率化を目指したシステムにより、ヒューマンエラーの軽減、透析クオリティーが向上し、さらなる患者さんへの安全な透析サポートをすることが可能になります。